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| DHA (ドコサヘキサエン酸 C22:6.n-3.) | 
 
 1989年、英国脳栄養化学研究所の教授マイケル・クロフォード博士が「日本人の子供が欧米人の子供と比較して知能指数が高いのは、日本人が昔から魚を多く食べてきた食習慣によると考えられます」と発表して話題となりました。 
 私たちの脳にはDHAがたくさん含まれていて、脳の発達に必要不可欠で、脳神経細胞の情報伝達をスムーズにする作用があるとされています。 すなわち、脳の神経細胞から伸びた突起、ニューロンが他の神経細胞と結合している部分をシナプスと呼びますが、このシナプス膜からアセチルコリンが分泌されて隣のニューロンに信号を伝えることで、情報が伝わります。 
 アセチルコリンの分泌が良ければ、情報の伝達はスムーズにいくのですが、このシナプス膜にDHAが多いほど膜は柔らかくなり、その結果アセチルコリンの分泌が多くなり、情報伝達もスムーズにいくと考えられています。 
 
 
 魚介類の脂質に多く含まれていて、牛肉や豚肉などの畜肉にはほとんど含まれていません。体内では脳に多く分布しています。 
 DHA、EPA(エイコサペンタエン酸)などのnー3系列の多価不飽和脂肪酸は血液中のコレステロール濃度を低くして、動脈硬化などの心臓血管系の病気になりにくくする働きや血液をかたまりにくくする働き、炎症を抑える働きがあります。 
 
 DHAが多く含まれている魚にはマグロ(脂身)、ブリ、サンマ、ウナギ、マイワシ、イクラなどがあります。 
『いわし』NHK出版   | 
 
 
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